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なつき
研究者3児の父
特許出願30件以上の研究者。保育士の妻と3人の子どもを育ててます。世界の教育論文やビジネス経験を基に、学力と非認知能力を同時に育てていく方法を模索してます。

子供に選択させない|過保護な親が育てるAI時代の使えない人材

子供に選択させることがAI時代を乗り切る

子供に物事を選択させてますか?

実は多くの人が、子供に良かれと思って正しい道を教えていて、子供に選択させるという行為を軽視しています。しかし、それではこれからのAI時代に向けては危険です。

なぜなら、時代の変化するスピードが格段に速くなり、自ら考え、自ら行動する人材がこれまで以上に求められるからです。

でも、20歳になって突然、「もう大人なんだから自分で決めなさい」と言われても、自分でシビアな選択したことのない人が、いきなり決められないですよね。

決められなくても、昔は上司の指示に従って仕事をすれば、誰でも年収1000万もらえる時代がありました。でも、そんな時代は終了。

ナツキ
それが良しとされる古い考え方で子育てしていませんか?大丈夫ですか?

そこで、これから子育てする方に向けて、「子供に選択させる」ことの重要性と効果を、年収1000万の研究者が自身の経験を基に解説します。最後は、私が実践している具体的な子育方法についてもご紹介します!

少しでも気づきになって頂ければ幸いです。

目次

ほとんどの親が気付いていない|子供に選択させる重要性

ほとんどの親が気付いていない|子供に選択させる重要性

繰り返しになりますがAI時代は変化の時代で、自ら考え、決断する力が必要になります。

なので、子供に何をさせるか親が決めて従わせるような教育は、AI時代には向いていません。

何をするか自分で選び、自分で自分を成長させる経験をたくさん応援する。こんな子育てが必要です。

この根拠について、社会の第一線で働く自身の経験を基に解説します。

将来は価値の生み出せる3%の人間と97%のそれ以外の人間になる

指示された事をこなしていく人達の時代は終わりです。AIやRPAに取って変わられます。

代わりに、自ら行動して課題解決して行く人が求められます。さらに言うと、AIではできない、「答えのない問題」に立ち向かえる人の価値が上がります。

NHKの「マネーワールド」という番組で、ソフトバンクの孫さんと国立情報研究所教授の新井先生が対談し、新たな価値を生み出す3%と残りの97%に分かれると語っていました。その3%が答えのない課題に立ち向かえる人です。

課題に立ち向かえる人は、自分でリスクを取って行動できる人

新しいことを始めるのには、リスクがつきものです。仕事のできる人は、リスクとリターンを計算して進んでいきます。

しかし、大きな選択をしたことのない人は、リスクの取り方が分かりません。なぜなら、自分の責任で選択して失敗することで、リスクの取り方を学んでいくからです。本気で失敗したことがない人はリスクが取れない。

例えば、子供の頃から海で遊んでいた子供は、波の加減や水深の深さで、どこまで行ったら危険かを判断できます。つまり、楽しく海で遊ぶリターンと危険のリスクを天秤にかけて、海の奥まで進んでいける。

一方で、海のないところで育った子供はどうでしょうか?どこまで行ったら危険か分からないので、奥の方まで進んでいけない。

仕事も一緒です。いい感じにリスクを取れる人が成果を挙げます。

自分で選択すると、行いに責任が持てるようになる

https://twitter.com/mimisukeblog/status/1186787176316432384

人間は人から言われたことを実行して失敗すると、人のせいにします。

みんな、上司から言われた納得のいかない仕事を失敗したら、飲み会で「上司は間違ってる、だからダメなんだ」と愚痴りますよね?

人から言われたことを失敗すると人のせいにする。そして、人から言われた事はモチベーションが上がらない。

反対に、自分で決めた事は自分事になるので、責任を持てる。高いモチベーションで仕事ができる。そして成果を残せる。

ところが、自分で選択して決めた経験のない人は、リスクが取れないので自分で決められず、指示待ちになります。

そして、納得のいかない指示を受けて、飲み会で愚痴る。会社のほとんどの人がこのタイプです。

社会で成功している人が、人から言われた事をやって成功したと思いますか?違いますよね。自分で責任を持って選択して進んでいった結果です。

親から干渉されない子が優秀になる

よく優秀な子は親から「勉強しなさい」と言われたことがないと言います。このタイプが優秀になる理由のひとつは「自分で選択して、自分の責任で自分事として頑張ってきた経験があるから」です。

私は、高校も大学も就職先も親から一言も口を出されたことがありません。それは積極的教育ではなく、貧乏過程で教育なんかどうでも良いと考えてた親だからです(笑)

中学の3者面談で「お金がないので公立で。あとは子供が行きたいところで。ところで、どこの高校受けるんだっけ?」みたいな親です。

自分で選んだ高校も大学も、選んだことを後悔しました。もっと違う高校や大学に行けばよかったと。でも自分で選んだから失敗を糧にして進んでこれました。

これがもし、親が選んだ高校や大学に行っていたら、失敗したことを親のせいにしたと思います。

ここまでをまとめると、下記のループです。

  1. 選択したことがない
  2. リスクのとり方が分からない
  3. 自分で決められないので人から言われた事をやる
  4. 自分事じゃないからモチベーションが湧かない
  5. 自分事じゃないから人のせいにする
  6. 成長しない、結果残せない
  7. AI時代で3%に入れない

人生の大きな選択をした経験が仕事で生きた例

学歴のない私が研究者になって、東大卒の部下もついて、年収1000万ももらえた理由ってなんだろうと考えると、思い浮かぶ理由の1つが、この「人生の大きな選択を自分でしたこと」だと感じています。当時は気づきませんでしたが。

まず1つは、仕事への取り組み方です。他の多くの人は指示待ち。私は自分事で積極的に仕事をする。

これだけで、けっこう学歴高めの人にも勝てます。

もう1つは、リスクのとり方が圧倒的にうまい。他の人は、失敗しないようにリスクを取りません。取り方が分からないんです。でも、リスクを犯さないとリターンは得られません。

要はさじ加減が大事。これまで何でも自分で選択してきた経験から、このさじ加減が身についたと感じます。

結果、成果を残せる。

だから、私は学歴や学力も大事だとは思いますが、「子供に自分で選択させること」に拘っています。なぜなら、学力だけ高くても私のような人間に簡単に追い越されてしまうから。AI時代なら尚更です。

子供に選択させるために実践していること

子供に選択させるために実践していること

上で書いた思いがある研究者と保育士妻が行っている実践例を紹介します。

親が教えたことが陳腐化する、知識を得る方法を教える

「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えよ」という言葉は、教育関係者には有名な言葉ですね。

時代の変化が速いこれからの時代、この言葉がぴったりです。

大人がよかれと思って子供にあれこれ教えても、子供が大人になる20年後に通用するとは限りません。プログラミングが流行りですが、20年後、コーディングは、AIがやっているかもしれません。

だから、子供には答えじゃなくて、勉強の仕方や学び方を教える。

1+1は2のドリルばかりではなく、知らない言葉を辞書で調べたり、外にあった花を図鑑で調べたりさせる。そうすることで、学ぶことに意味が出てくる。

1+1は2が分かって、100点とっても知識が増えるだけで、その使い方が分からない。

小さい頃から自分事化させる

こんな感じで、失敗させて自分事化させます。これで、自分の行動に責任を持つようになります。

自分事化すると、自分で選択できるようになります。なぜなら、自分で考えて自分なりの結論を出せるから。

一方で「◯◯しなさい」と言われ続けた子は自分で考えるチャンスを逃しています。「◯◯しなきゃいけない」と思って終わり。親が決めたことに従うだけだけの指示待ち人間の出来上がりです。

洗濯物もたたみます。着実にに自分事化させてます。

なんでも良いと言わせない

質問に対して「なんでも良い」と言わせると、その時点で思考停止してしまします。

選択する経験を数多くさせるために、「なんでも良い」と言わせません。わが家は「今日のご飯なににする?」「なんでもいい」「じゃあ食べなくてよろしい」となります。

ちなみは私は「なんでもいい」と良く言って妻をがっかりさせます(涙)

親がすべきことは子供の選択を助けること

親がすべきことは子供の選択を助けること

これに尽きると思います。

子供に選択させるのがいくら良くても、何でもかんでも子供に決めさせるのはリスクがあります。子供の思考力、経験には限界があるからです。

だから、親の役割は「子供に選択肢を与えること」「選択を助けること」だと思います。

でも、なかなか難しい。

日々の子育ては大変だし、忙しいので、ついつい「早くあれやって」「なんでやってないの」と言ってしまいがちです。そして気持ちは良くわかります。私も朝の忙しい時間はついつい言ってしまいます。

でも、そこでふと、この記事に書いたことを思い出して、ちょっとだけ修正する。その修正が積み重なって、将来の大きな差になると信じています。

以上、子育て中のみなさまの参考になればうれしいです。

おわり!

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